WEB予約
スタッフ募集

デュピクセント
(Dupixent)について

Topics

デュピクセント(Dupixent)について|すこやかこどもクリニック 三ツ境|瀬谷区三ツ境の小児科

アトピー性皮膚炎の
新しい治療薬
「デュピクセント」について

デュピクセントとは?

デュピクセント(一般名:デュピルマブ)は2023年9月に生後6ヶ月からの全年齢のアトピー性皮膚炎の患者様に投与が可能となりました。皮下注射のお薬でサイトカインという炎症を引き起こす原因物質に作用し、炎症や痒みを抑え、皮膚のバリア機能を改善してくれます。

デュピクセントは、ステロイドや保湿剤などの治療だけでは症状のコントロールが難しい中等症〜重症の患者さんに効果が期待でき、アトピー性皮膚炎で苦しんでいる患者さんにお勧めしたい治療薬です。

デュピクセントについて(外部サイト):デュピクセント®をご自身で注射される患者さんへ

以下のようなお悩みをお持ちの方にお勧めです!

  1. 様々な薬を試したがよくならない
  2. かゆみがひどく夜眠れない
  3. 1日中搔いて集中できない(集団生活・部活・勉強など)
  4. ステロイドを使い続けることに不安がある

対象(2025年7月現在)

  • 生後6ヶ月以上の15歳以下の小児
  • ステロイド外用薬などの抗炎症外用薬を一定期間投与しても十分な効果が得られない方(直近で6ヶ月以上、ステロイドなどの外用薬による治療を行っている方)
  • アトピー性皮膚炎の症状が中等症~重症の方

デュピクセントの投与に注意が必要な方

  1. 寄生虫感染のある方
  2. 生ワクチン接種の予定がある方(デュピクセントの前後4週間は生ワクチンの接種ができません)
  3. 妊婦中または妊娠の可能性がある方
  4. 授乳中の方
  5. 高齢者
  6. 重症な喘息等のアレルギー疾患をお持ちの方

投与までの手順

1

アレルギー科の受診予約

当院の予約枠にある「アレルギー科」からご予約をお願いします。

2

治療のご説明

適応の判断、通院スケジュール、自己注射などについて説明をしていきます。

3

軟膏による治療

当院でまずは軟膏による治療を行い、改善がなければデュピクセントの適応となります(初診の方に対してすぐにデュピクセントを投与することはできません)。

4

自己注射の指導

6歳未満の方は、近隣の連携施設に紹介をし、自己注射の指導を行って頂きます。
自己注射の指導が終わった後は当院での処方となります。
6歳以上の方は当院で自己注射の指導を行います。

投与方法

初回は医療機関で行い、その後はご自宅で保護者の方が注射する場合もあります。
体重や年齢によって用量や投与間隔が異なります。

詳しい投与スケジュールはこちら(外部サイト)

効果について

  • かゆみや炎症が和らぎ、生活の質が改善されることが期待されます。
  • 長期使用で皮膚のバリア機能も安定しやすくなります。
  • 効果が出るまでには数週間〜数ヶ月かかることもあります。

副作用について

デュピクセントは比較的安全性の高い薬ですが、副作用が出ることもあります。

主な副作用
  • 注射部位の赤み・腫れ
  • 結膜炎(目のかゆみ・赤み)
  • 発熱や頭痛
  • まれにアレルギー反応(発疹・息苦しさなど)

費用について

成人では高額な治療費が必要となりますが、小児では小児医療費助成の適応となりますので、少ない負担で治療を受けることができます。

よくあるご質問

ステロイドを使わなくてよくなりますか?
症状が安定してくるとステロイドの使用量は減らせることが多いですが、急には中止せず医師の指示に従ってください。
ずっと使い続ける必要がありますか?
症状のコントロール状況によっては中止を検討することもありますが、医師と相談しながら決めていきます。
注射が苦手な子でも使えますか?
初回は医療機関でしっかりサポートします。ご家庭での注射も、看護師が指導・フォローいたしますのでご安心ください。

最後に

デュピクセントは、これまで治療が難しかったお子さんのアトピー性皮膚炎に対し、新しい選択肢を提供してくれる薬です。安心した生活を送れるように心から応援しています。
お子さんの症状や生活スタイルに合わせて、最適な治療方法を一緒に考えていきましょう。ご不明な点があれば、いつでも医師・スタッフにお声がけください。

参考サイト(外部サイト):デュピクセント®をご自身で注射される患者さんへ